研究者詳細

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  • 教員氏名
    楊 汝楠(よう じょなん)
    専攻
    地域総合農学科 地域共生コース
    学位
    博士(農学)
    経歴

    1.東京大学 大学院農学生命科学研究科 農業・資源経済学専攻 博士後期課程修了

    2.茨城大学学術研究院応用生物学野 助教

    専門分野
    国際農業論
    主な業績

    1.2025年 東京大学農学生命科学研究科 研究科長賞

    2.Yang, R. and Yagi, H. (2024): Evaluating Occupational Values in Japan’s Urban Farming: A Comparison between the Likert Scale and Best-Worst Scaling Methods. Cities, 155, 105485.

    その他

    日本農業経済学会 日本農業経営学会

    研究キーワード
    食料・食品農業経済有機農業

都市農業における消費者行動と空間的選択パターンの解明

  • 都市農業は、新鮮で安全な農産物を供給するだけでなく、都市住民の農業体験や地域交流の場の提供など様々な役割を果たしている。しかし、消費者がどのような基準で都市産農産物の販売チャネルを選択し、立地や距離などの空間的要因が購買行動にいかなる影響を与えているかについての実証研究は依然として不足している。私の研究では、都市地域の消費者が農産物を購入する際に、販売場所の立地条件や販売チャネルがどのように影響するかを、アンケート調査に基づく実証分析とインタビュー調査による定性的アプローチを組み合わせて解明する。研究方法として、選択実験を通じて、消費者が販売チャネルや立地条件に応じて支払意思額(Marginal Willingness to Pay, MWTP)をどのように変化させるのかを把握したい。さらに、日本国内のみならず、海外の都市農業との比較研究を通して、都市農業における持続可能な発展や販売立地の最適化に向けた学術的・実務的な提言を行いたい。

  • 東京都小金井市にある市民農園、住宅に囲まれている都市農地の様子。これまで日本における都市農業の研究は、主に生産者側の多角化戦略や農地政策の視点から行われており、生産緑地の制度や相続に関連する研究が多く行われた。

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  • 博士課程の研究では、ブランド志向が強いと考えられる東京都の農業経営者を対象として、「職業価値観」および「個人ブランド形成」が経営成果に及ぼす影響を分析した。その結果、経営者の職業価値観は「内在的動機」「外在的動機」「持続可能性動機」の3つに分類され、特に「内在的動機」が強い経営者ほど、自身の価値観に合致したブランド戦略を積極的に導入する傾向が明らかとなった。また、ブランド化は短期的にはブランド業績を通じて経営成果にプラスの影響を与える一方で、経営規模の拡大を目指す農業者にとっては、消費者ニーズを的確に捉える市場志向がより重要であることが示された。

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