岩手大学大学院連合農学研究科 生物環境科学専攻 博士課程 修了
農研機構 北海道農業研究センター 大規模畑作研究領域 研究員・主任研究員
農研機構 中日本農業研究センター 転換畑研究領域 上級研究員(兼職)
茨城大学学術研究院応用生物学野准教授(クロスアポイントメント)
(担当:農学部)
Yasuhiro Usui et.al., Rice, 7:6, 2014年5月
Yasuhiro Usui et.al., Global Change Biology, 22(3), 1256-1270, 2016年3月
2017年 AIPネットワークラボ長賞 受賞
2018年 AIPネットワークラボ長賞 受賞
日本農業気象学会所属
日本作物学会所属
日本土壌肥料学会
てん菜研究会
つくばSTEAMコンパス
「作物」と「環境」は相互に作用しながら存在しています。「作物」自体は、人間のように移動するできないため(種子が風などによって移動するということは別として)、環境条件(土壌や気象など)に大きな影響を受けます。また、「作物」は作物種や品種によって、環境からの影響に対する反応(環境応答性)が異なるものもあります。この違いはどうして生じるのか?どのような反応が見られるのか?という疑問に対して、様々な計測手法を用い、その作物がもつ特徴(大きさ、色、品質、生理特性など)や土壌や気象環境の観測データを網羅的に収集することで、環境応答の定量化やメカニズム解明をしていこうという研究をしています。研究対象としている作物種(水稲、ダイズ、テンサイ、果樹など)は多岐にわたり、対象地域(北海道、関東・北陸、九州など)も広範囲です。 さらに、近年深刻な問題となっている夏季の高温における作物への影響や温暖化に適応する栽培方法の開発などを行っています。 また、我が国最大の農業関連分野の研究機関である国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の研究者でもあり、国の研究機関における農業研究の最前線に立ち会うことが可能です。
農研機構 北海道農業研究センター芽室研究拠点のテンサイ試験圃場における観測の様子。テンサイ複数品種を対象に、様々な観測機器を設置して常時モニタリングしています。定期的に生育に関するデータを収集しています。作物と環境双方のデータを生育期間中に収集・解析することで、品種の特性や環境応答性の新知見を得ることができました。
*テンサイ(甜菜、てん菜)・・・ヒユ科フダンソウ属に属する二年生の植物です。別名サトウダイコンとも呼ばれることもありますが、ダイコンとは縁が遠い作物です。冷涼な気候を好む作物で、わが国では北海道でのみ栽培されており、国産砂糖原料の約8割はテンサイ糖が占めています。
農研機構の長期在外研究制度にて、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)において「スマート育種を実現するフェノタイピング技術開発とそれらのモデル化に関する研究」を行いました。写真はCSIROのGatton campusがあるThe University of Queenslandにて撮影(2019年)。