研究者詳細

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  • 教員氏名
    福与 徳文(ふくよ なるふみ)
    専攻
    地域総合農学科 地域共生コース
    学位
    博士(農学)
    経歴

    東京大学文学部第4類行動学社会学専修課程卒業

    農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所農村計画部地域計画研究室長

    茨城大学学術研究院応用生物学野 教授

    (担当:農学部、大学院農学研究科、地域未来共創学環)

    (兼務:東京農工大学大学院連合農学研究科)

    専門分野
    地域計画学
    主な業績

    2023年日本農業工学会賞「地域の内発性を引き出す計画手法に関する研究」

    2013年農村計画学会賞「農村地域社会の機能と再生に関する研究」

    2009年農業農村工学会賞(優秀論文賞)「集落連携による耕作放棄地の再生」

    その他

    単著『地域社会の機能と再生:農村社会計画論」日本経済評論社(2011)

    単著『災害に強い地域づくり:地域社会の内発性と計画』日本経済評論社(2020)

    研究キーワード
    土地利用農業政策地域創生

地域の身近で切実な課題を、住民自身が話し合って解決策を見出すための計画手法

  • 農村では、過疎・高齢化により地域社会の機能が低下し、耕作放棄地が増えたり、里山が管理されなくなったり、様々な問題が生じています。こうした問題を解決し、地域を活性化するための計画手法を研究しています。具体的には、「美しい棚田で耕作放棄地が目立つようになってしまったが、どうすれば再生できるのだろうか?」、「小学校が廃校になってしまったが、思い出深い木造校舎を保存・活用するにはどうすればよいのだろうか?」、「災害に強い地域をつくるには、どのように合意形成をはかっていけばよいのだろうか?」など、地域の身近で切実な課題を、住民自身が話し合って解決策を見出すための計画手法を研究しています。研究方法としては、聞き取り調査など、現地調査を行うオーソドックスな方法も用いていますが、他の研究者と異なるユニークな点としては、実際に地域住民による計画づくりのお手伝いをしながら、手法の効果を検証するという社会実験的な方法を用いていることです。

  • 荒廃した棚田を再生するために、住民自身が棚田の現状を点検しました。その結果、3割の棚田が荒廃していることがわかりました。さらに耕作者の年齢を調べ、10プラスすると10年後の耕作者の年齢がわかります。それに基づいて10年後の棚田荒廃予想図(2/3が荒廃!)を作成しました。これらを見て「このままではダメだ」と考えた住民が棚田再生のための活動を開始しました。

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  • 景観シミュレーションや津波浸水シミュレーションなど、被災住民自身が専門家の知見を学びながら合意形成をはかるという「参加学習型復興計画づくり」を、東日本大震災の津波被災地で実践し、その方法の有効性を検証しました。「復興したら地域はどんな姿になるのか」「それで津波はどれくらい防げるのか」を学びながら復興計画案の合意形成を図っていったわけです。

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