研究者詳細

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  • 教員氏名
    庄山 紀久子(しょうやま きくこ)
    専攻
    地域総合農学科 地域共生コース
    学位
    博士(環境科学)
    経歴

    北海道大学大学院環境科学院 生物圏科学専攻 博士課程修了

    国連大学サステイナビリティ高等研究所 研究員・大学院プログラム講師

    国立研究開発法人防災科学技術研究所 主幹研究員

    茨城大学学術研究院応用生物学野 准教授

    (担当:農学部、大学院農学研究科)

    (兼務:東京農工大学大学院連合農学研究科)

    専門分野
    景観生態学
    主な業績

    Land Transition and Intensity Analysis of Cropland Expansion in Northern Ghana, 筆頭著者, Environmental Management, 2018年11月

    Development of land-use scenarios using vegetation inventories in Japan, 筆頭著者, Sustainability Science, 2019年1月

    Outcome-Based Assessment of the Payment for Mountain Agriculture: A Community-Based Approach to Countering Land Abandonment in Japan, 筆頭著者, Environmental Management, 2021年7月

    Local perception of ecosystem services provided by symbolic wild cherry blossoms: toward community-based management of traditional forest landscapes in Japan, 共著者, Ecosystems and People, 2022年12月

    その他

    日本生態学会、日本景観生態学会、地理情報システム学会、国際コモンズ学会 所属

    生物多様性と生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)シナリオモデリング方法論アセスメント代表執筆者

    編著書『Ecosystem Service and Land-Use Changes in Asia: Implications for Regional Sustainability』出版(2022)

    研究キーワード
    生態系土地利用リモートセンシング

持続可能な土地利用のための将来予測と生態系サービスの可視化

  • 景観生態学は、自然環境と人間活動が相互にどのように影響しているのか、その仕組みを解明する研究分野です。私たち社会と自然の結びつきを「社会生態システム」と呼び、このシステムがどのように変化しているのか明らかにするために、衛星画像や社会経済データを用いて、「土地利用・被覆変化」を定量的に評価する手法を開発しています。さらに、将来の変化を予測するためのシナリオ分析も行っています。シナリオ分析を行うことで、生態系が提供する「生態系サービス」(例えば洪水調整や生き物の生息地としての機能)を維持するために、どのように行動すべきかを考えることができます。例えば、劣化した自然を生態系回復によって再生し、地域社会のレジリエンスを向上させることも重要な研究テーマです。 このような研究には、フィールドワークを通じて独自のデータを収集し、自然との関わりの中で生まれる多様な価値を可視化するアプローチも含まれます。そのため、統計解析やシミュレーションモデル、GISなどの技術を積極的に活用しています。

  • フィールドワークでは、人口分布や居住形態、自然資源の利用状況を調査し、衛星画像を用いて土地利用の変化を推定します。この図は、ガーナ北部の農村地帯における過去30年間の土地利用の変化を示しています。農地(茶色の箇所)が拡大する一方で、周辺の自然植生(緑や黄色の箇所)が減少している様子が確認できます。

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  • 自然植生が減少すると、その場所を生息地としている生き物や、自然資源に依存して暮らす人々に影響が及びます。このような変化を土地利用による生態系サービスへの影響として、その関係を定量化し、将来予測を行なっています。また、このような他国での土地利用の変化は、さまざまな農産物を輸入している私たちの生活にも関わっています。

  • 画像2その1

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