東京大学 大学院農学研究科 獣医学専攻 中途退学
東京大学 大学院農学研究科 助手
一般財団法人 日本生物科学研究所 研究開発部 次長
茨城大学学術研究院応用生物学野 教授
(担当:農学部、大学院農学研究科)
(兼務:東京農工大学大学院連合農学研究科)
茨城県の野生の留鳥におけるClostridium perfringensの保有状況.(2022) 家畜衛生学雑誌 48(1) p17-24.
糞の中の細菌は、腸の定着菌か、外部からの通過菌なのか-糞から精製したDNAで分かることは何か-.(2024) 動物園学紀要 1 p24-28.
野鳥の糞からのEnterococcus faecalisの菌株の分離およびその薬剤耐性菌の検出状況.(2024) 腸内細菌学雑誌(投稿中).
ITS-1領域を基にしたPCR法によるカラス腸内容物からのEimeria属原虫の検出とその分子系統解析.(2019) 家畜衛生学雑誌 45(3) p71-78.
日本家畜衛生学会 所属
「動物病理学総論 第4版」文永堂出版(2023)
「動物病理学各論 第3版」文永堂出版(2021)
「動物の衛生 第2版」文永堂出版(2020)
「動物病理カラーアトラス 第2版」文永堂出版(2018)
ウエルシュ菌 Clostridium perfringens (Cp)はグラム陽性の嫌気性細菌で、ヒトの食中毒と家畜・家禽の腸炎の原因となります。Cpによる壊死性腸炎(NE)は家禽農場に大きな経済的被害をもたらすことから、NEの予防のため、家禽農場へのCpの侵入についてカラス類、ムクドリ、スズメからCpの分離を試み、分離した菌株の毒素型を調べました。さらに、日立市かみね動物園の飼育動物の糞からCpを分離して、各種動物でのウエルシュ菌の保有状況について調べると同時に、得られた菌株の毒素型を調べるのに加えてMLST解析による系統解析を行い、動物間や動物と飼育環境の間での菌株の系統を比較しました。Cpの菌株の系統学的比較から「細菌はどのように動物と環境との間を行き来しているのか」を明らかに出来ないかと考えており、細菌性感染症の予防に役立てたいと思っています。さらに、糞からは腸球菌の一種であるEnterococcus faecalisの分離も行っており、その菌株の系統解析に加えて、菌株の薬剤耐性も調べ、環境中の耐性菌のモニタリングとしての有用性を検討しています。
公益財団法人山階鳥類研究所が実施している鳥類標識事業に同行して、新鮮な野鳥の糞を採取しています。写真は福島県南相馬市の田川の河原で採取を行っているところです。糞から腸球菌の一種であるEnterococcus faecalisの分離を行い、その菌株の薬剤耐性を調べることで、環境中の耐性菌のモニタリングとしての有用性を検討しています。
写真は日立市かみね動物園の猛獣館です。日立市かみね動物園に研究協力をお願いし、飼育されている様々な動物から糞を採取させていただき、各種動物でのウエルシュ菌の保有状況について調べると同時に、得られたウエルシュ菌や腸球菌の菌株の系統学的比較を行っています。