教育プログラムの紹介

「農学分野データサイエンス教育プログラム」について

昨今のデジタル社会において「データサイエンス」は、社会で活躍するにあたって身につけるべき基礎的な教養と捉えられつつあります。農学分野においても例外ではなく、気象データ、生育データなど様々なデータを大量に扱う必要があり、データサイエンス教育の必要性が高まっています。またAIと呼ばれる機械学習等を用いた農学分野の課題に対する取組みも、すでに数多く社会実装されており、それらを活用できる農学分野の専門知識を持ったデータサイエンティストの需要も年々高まっています。

「本プログラムは、令和5年8月25日に文部科学省「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)」に 認定されました。(認定期限:令和10年3月31日)


【自己・点検評価】令和5年度終了後に実施予定

【参考】本学部の認定制度申請内容


プログラムで育成する人材

そのような社会的背景を受け、農学分野データサイエンス教育プログラムでは、農学分野の専門知識を有し、かつ以下の能力を持つデータサイエンティストの養成を目的とします。

・データから意味を抽出し、現場にフィードバックする能力

・データサイエンスを活用し課題解決につなげる基礎能力

・農学分野の実課題にデータサイエンスを応用するための大局的な視点から俯瞰する能力

教育プログラムの内容

データサイエンティストとしての素養を身につけるためには、数学的基礎をはじめとする、データサイエンスに関わる幅広い素養が求められます。また、データサイエンスを活用して農学分野の実課題を解決するためには、当然のことながら、農学分野の専門的知識も身につける必要があります。そのための科目を必修としてあります。

データサイエンスを実際に専門科目の中で、どのように活用されるのかを理解するために、プログラム対象となる専門科目群から、4単位以上を取得してください。各科目のデータサイエンス教育的要素はシラバスに記載されているので、それらも選択の参考にしてください。

このプログラムは、農学分野におけるデータサイエンティストとしての素養を身につけることを狙いとしていますので、単に修了要件を満たすだけでなく、データサイエンスに関わる正課外活動にも意欲的に取り組んでください。

科目区分

科目の区分 科目 必修・選択必修 履修年次
基盤教育科目 情報リテラシー * 2単位必修 1年次
AI・データサイエンス入門 * 1単位必修 1年次
専門科目 微積分学入門 1単位必修 1年次
線形代数学入門 1単位必修 1年次
統計学 * 2単位必修 2年次
AI・数理・データサイエンス演習 * 1単位必修 2年次
プログラミング基礎 2単位必修 2年次
プログラミング演習 1単位必修 3年次
農学実習 * 1単位必修 2年次
プログラム対象となる専門科目群(農作業学、作物学実験、生物生産機械学、生物生産機械学実験、地理情報学、農業気象学、計量経済学、ゲノム科学、測量学) 4単位以上選択 2、3年次
合計 16単位以上

* プログラム参加の有無にかかわらず必修科目

カリキュラムマップ

カリキュラムマップ

教育プログラムの教材

科目区分

キーワード 導入 基本 補助教材 備考
データサイエンス、教育 農学分野データサイエンス教育プログラムについて 農学分野データサイエンス教育プログラムの概略を説明しています。
AI、機械学習、スマート農業 農学分野のAI 関連する授業科目「生物生産機械学」
相関係数と単回帰分析 ・回帰分析レジュメ
・時系列解析レジュメ
・スライドフルバージョン
・単回帰エクセル
関連する授業科目「統計学」
分散分析と多重比較 ・分散分析レジュメ
・スライドフルバージョン
・平均値の検定エクセル
・分散分析エクセル
関連する授業科目「統計学」、「AI・数理・データサイエンス演習」
経済モデル、最小二乗法、時系列 計量経済学入門 経済モデルを作成するときの基本となる最小二乗法を中心に説明しています。最後に時系列解析を紹介しています。
関連する授業科目「計量経済学」
分散分析、カバークロップ 圃場実験の基本を学ぼう! 関連する授業科目「農作業学」
AI、センサー、モニタリング、鳥害対策 圃場環境のモニタリング 関連する授業科目「農作業学」
機械学習、地理情報、リモートセンシング 農学分野における地理情報の利用 関連する授業科目「地理情報学」
ゲノム解析、バイオインフォマティクス ゲノムデータの解析 関連する授業科目「ゲノム科学」
AI、画像解析、リビングマルチ 作物栽培試験の「これまで」と「これから」 関連する授業科目「作物学実験」

実践データサイエンス

キーワード タイトル 備考
実データ 「農業生産におけるデータ活用を通じた収益化最大化」①データの把握 農業分野の現役データサイエンティストによるデータ活用のコツを説明します。
「農業生産におけるデータ活用を通じた収益化最大化」②データの加工
「農業生産におけるデータ活用を通じた収益化最大化」③仮説の検証

実装化が進む農業現場のデータサイエンス

キーワード タイトル 備考
収穫ロボット 第1回ワークショップ「先端農業技術の現在と未来」AGRIST株式会社 農業現場における最新のデータサイエンスに係る取り組みを紹介します。
ドローン 第1回ワークショップ「先端農業技術の現在と未来」アイアグリ株式会社
農作業記録 第1回ワークショップ「先端農業技術の現在と未来」株式会社 Delphy Japan
施設園芸 第2回ワークショップ「実装化が進む農業現場のデータサイエンス」ウォーターセル株式会社
オランダの施設園芸 第2回ワークショップ「実装化が進む農業現場のデータサイエンス」株式会社 Delphy Japan
スマート畜産 第2回ワークショップ「実装化が進む農業現場のデータサイエンス」株式会社ファームノートデーリィプラットフォーム

教材を利用する際は、次の条件を守ってください。

・著作権の帰属:すべてのコンテンツの著作権は、原則として、茨城大学教員等の各コンテンツの作成者に帰属します。

・利用許諾条件:すべてのコンテンツの利用許諾条件は、「CC BY-NC-SA 4.0」に従います。「表示」は原著作者のクレジットの表示、「非営利」は教材を営利目的に利用してはならないこと、「継承」は利用者が教材を改変、変形または加工した場合、その結果生じた二次的著作物について原著作物と同一の許諾条件でのみ頒布できることを意味します。また、本条件に従う限り、教材について自由に複製、頒布、展示、実演でき、また、二次的著作物を作成できます。