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修了生からのコメント

修了生から大学院農学研究科へ進学を検討している学部生に向けたコメントを紹介します。

濵田 美志(はまだ よしゆき)

実践農食科学コース令和5年3月修了

進学先
東京農工大学大学院 連合農学研究科 博士課程1年 応用生命科学専攻
実践農食科学コース修了生

大学院については大学入学時から進学を考えており、4年次の時にもその気持ちは変わらず、迷うことなく大学院進学を決めました。学部で就職活動する場合、実質的に研究に費やせる時間は1年にも満たないので、それならば大学院まで進学してしっかりと研究に取り組んでみたい、という気持ちが強かったです。実際のところ、学部時代の1年間ではCOVID-19の影響もあり、研究がスムーズに進まずに基礎的な実験技術や知識を学ぶに留まりました。そのため、進学してよかったと思っています。

大学院進学後は学部時代の経験を生かしながら、より深く研究に没頭することができました。その研究の過程で自身が専門とする分野から関連分野までを含めた幅広い知識の習得、収集したデータを科学的に評価するための解析手法の実践など、自身の専門性を高める経験ができました。一方で学会発表など、研究成果を外部へ発表する中で自身の研究をどのように社会に役立てられるのか、そういった研究と社会の繋がりについても一層視野が広がりました。

修了生として大学院進学を考えている方に言えるのは、とにかく大学院での2年間は短いということです。日々の研究活動に加えて、講義や就職活動などをこなしていかなくではならないので、あっという間に時間が過ぎていきます。大学院進学を検討している皆さんには限られた時間を有効に使うため、修了後の進路も見据えた具体的な目標を持って大学院に進学することをお勧めします。ぜひ大学院で自分のやりたいことを追求してみてください。

阿部 初紀(あべ はつき)

応用植物科学コース令和5年3月修了

勤務先
福島県農業総合センター果樹研究所
主な業務
果樹の新品種育成に関する試験研究
応用植物科学コース修了生

大学院では、応用動物昆虫学研究室に所属し、ハダニの分類に関する研究を行いました。

私は大学入学当初から、大学院進学を進路の選択肢のひとつに考えていました。それは研究職への憧れもありましたが、「自分は将来何がしたいのかをイメージできていないから選択肢を増やしておきたい」というのが正直な理由でした。

研究室に所属し、卒業研究を進めるうちに修士課程への進学を決意しました。研究を始めると、学んできた知識を組み合わせることで、新たな発見があることに感動したからです。疑問が浮かび、調べたり考えたりするなかで視野が広がっていくことを実感できました。

修士課程では、自らの研究を進めるだけでなく、学部生に研究の進め方を指導する機会もあり指導力を鍛えられました。思い通りにならずに落ち込むことや、周囲と自分を比べてプレッシャーを感じることはたくさんありましたが、これらを乗り越えた経験が現在の自信につながっていると感じています。

皆さんへ伝えたいことは、「自分の好奇心に、とことん向き合ってみてほしい」ということです。気になったらすぐに調べたり考えたりする習慣を持つと、その結果がどこかで役立つことがあるはずです。たとえ思った通りの結果が得られなかったとしても、原因を考えることが次の研究のきっかけになります。振り返ると、修士課程の2年間は想像していたより短いものでした。皆さんが農学研究科で有意義な時間を過ごせることを願っています。

松岡 拓志(まつおか たくし)

地域共生コース令和3年3月修了

勤務先
農林水産省
主な業務
東日本大震災及び原発事故からの農業の復興に関する補助事業の予算確保や執行等業務
地域共生コース修了生

社会人3年目の年も残り半年を切った現在、大学院へ進学した当時を振り返って、改めて進学してよかったと思うので、このメッセージを寄稿させていただきます。

私の当時の進学理由は、より専門的なことを学んでみたいとか、興味のあるテーマの研究にもっと力を入れたいという気持ちもほんのりとは抱いていたものの、一番の理由は、なんとなくで就職活動を終えてから気づいた、本当は公務員とかになりたかったのかもという漠然とした後悔からでした。こんな理由でいいのかなという不安も持ちつつ、このまま就職するよりはと進学を決めたわけですが、それから在学中の2年間は想像していたよりも充実したものとなりました。

確固たる志があったわけでもない私は、とりあえずいろんなことを経験してみようと、研究室の教授に導いていただきながら、インドネシアで短期間現地の学生とともに学ぶ学校のプログラムに参加したり、農業技術検定を受講したり、各地で開催される学会に参加したりして、座学や研究活動だけでなく様々な経験をしました。また普段の講義は、学部の頃よりも少人数でより自由な雰囲気があったため、教授や周りの学生との距離も心なしか近くなった気がして、質問や意見交換などもしやすく、学ぶことが一層楽しくなりました。

そして学部の頃よりも濃い経験や人々との出会いは、就職活動に大いに生かされました。

就職を前に、大学院で何かをやり直したい、やってみたいという気持ちのある方は、ここでしかない出会いもあるので、ぜひ進学を検討してみてはいかがでしょうか。